こんにちは!食品メーカーで開発をしているみりあです。
私はこのお仕事を始めてからもうすぐで4年が経とうとしておりますが、
まだまだ新たな発見や足りない知識が山ほどあるな~と自覚しています。
新卒入社してすぐの頃なんて本当にひどくて、会議や打ち合わせで社員が何を言っているのかすらよくわからない、なんて日常茶飯事でした。笑
先輩に聞けば済む話ではあるのですが、簡単な内容を毎度毎度質問するのも正直気がひけますよね。
何でこんなことも知らないの?って思われるのがこわいというか。そんな風に思う新人って結構いるんじゃないかなあ。
私は心がチキンなので、できるだけ話しかけずに済むように自分で調べていました・・・。あまり効率的ではないですね。orz
そんな経験もあり、今回は
についてピックアップ&解説していきたいと思います!
主に、お仕事で使用頻度が多そうな言葉を挙げていきますね。
食品メーカーの採用試験を受ける予定の方や入社直後の方などは、知っておいて損はないと思いますよ!初心者向けなので、簡単すぎて見るまでもないよという方はそっ閉じ推奨です。笑
では、早速いきましょう!
専門用語解説~開発編~
食品メーカーの開発といえば、
- 商品の設計(原料、配合、原価など)の関連用語
- 食品を試食した時の表現
などの言葉をよく使います。
この辺雰囲気がわかってると、開発者と話が通じやすいですね。
会社によって異なる意味で用いている可能性もあるので、その点だけご了承くださいね。
商品設計の関連用語
配合(処方)
どんな原料がどれくらいの量入っているかを記した、食品のレシピのことです。主に配合や処方と呼ばれ、これを元に開発・商品化が進んでいきます。みりあはExcelで配合作成派です(聞いてない)
スケールアップ
食品メーカーでは「試作で完成したレシピを工場生産が出来るように落とし込むこと」を指します。どんな美味しいレシピ・革新的なアイデアでも工場で作れなければ意味ないです( ;∀;)
歩留(収率)
「原料の仕込み量に対してどれだけの製品出来高がとれるか」を指します。例えば、100kgの原料を仕込んで90kgの製品が作れたら「歩留90%」となります。どんな食品メーカーでも歩留を考慮しながら開発してるはず!
糖度・酸度
糖度は日常生活でもよく聞きますよね。食品メーカーでは糖度のほかにも「酸度」などの指標で食品を管理することがあります。果物をメインで使うような食品だと、計算上の糖度と酸度だけで大体の味が想像できるようになって面白いです!
pH
おなじみペーハー君ですね。食品メーカーでは「保存性」を高めるためにpHを管理する製品もあります。菌数による保存性の管理以外にも、pHによって製品の色が変わってくることもあって面白いです。みりあはレモン汁をイチゴ製品に入れて、色が鮮やかに変化するのを見るのが好きでした( *´艸`)
褐変
他業界勤務の知人に「リンゴの褐変がさ~」と話をして通じなかった経験があるのでもしかしたら知らない人もいるかも?と入れてみました。フルーツをカットして放っておくと黒ずんでくるアレです。カットしてすぐにビタミンC水溶液に漬けたら綺麗な状態を保ってくれて楽しいです。
HACCP
2021年6月から義務化されてしまうHACCPさん。Hazard Analysis and Critical Control Pointですよ~~みなさん大事だから覚えておいてくださいね!私はもう忘れました(´・ω・`)
つまりどういうことだってばよ?という方向けに厚生労働省のHPから解説図を引用してきました。
工場で製品を作る時、沢山ある作業工程の要所要所でしっかり記録を取るようにして品質を保とうね!という方法を(超ざっくりいうと)HACCPといいます。これからより大切になる考え方ですので、意味だけでも分かっておくといいですね。ちなみに開発の新入社員、HACCP講習に行きがちだと思うんですが私の周りだけでしょうか?
ISO
これもよく聞く言葉です。「うちはISO認証とってますよ」という食品メーカーも多いです。
International Organization for Standardization・・・国際標準化機構という非政府機関が品質マネジメントシステムを導入している会社に対して審査(監査)を行い、認証を取得するシステムです。私も書いていてよく分からなくなってきました。。
簡単に言うと、「うちの会社はしっかり管理して商品作ってるよ」をアピールできる資格のようなものです。
試食した時の表現
基本五味
甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の5つです。味の説明にはここをメインで使いますが、他にも渋みやえぐ味、辛味、収れん味なども使います。
厚み
このスープは厚みがあるね~みたいな感じで使うことがあります。「コク」や「深み」と似たような意味で、基本五味で表現しきれないようなニュアンスを含んでいます。
力価
「味の強さ・濃さ」のことを「力価」といいます。主に原料に対して使い、「この調味料は力価が強いね」といえば、「この調味料は少量でもよく味が出てくるね」のような意味を含んでいます。
マスキング
「味を隠すこと」を「マスキングしている」と表現します。いい意味でも悪い意味でも使われますね。例:このハチミツはお酢の酸味をマスキングしている。
専門用語解説~マーケティング編~
PB・NB品
PB品(プライベートブランド)・・・販売店のオリジナル商品。他の店では買えず、製造メーカーの名前を表パッケージに出さないで作ることが多いです。セブンプレミアムとかトップバリューはPB商品ですね。
NB品(ナショナルブランド)・・・製造メーカーの名前を出した商品。基本的には色んなお店で同じものが買えます。ハウスバーモントカレーとか明治チョコレートとかはNB商品です。
最近はコンビニやスーパー、生協などもPB商品がよく並んでいますね。
原価率
製品の売価に対する原価の割合です。300円で作ったものを1000円で売れば「原価率30%」ですね。ちなみに、食品メーカーの適正原価率は30%前後といわれています(時と場合によります)
粗利率
原価率の反対で、「利益が取れた割合」のことです。粗利率=利益÷売上金額×100(%)で計算できます。1つ前の例だと粗利率70%ですね。粗利率はマーケの会話でかなり使います。
上代・下代
上代=販売価格、下代=仕入れ価格です。そのまま~!
食品メーカー開発ではあまり使わない表現かもしれませんが、商社出身の上司が多用してました。
帳合(問屋)
製品や原料を取引(売買)する際、販売元と自社の間に入ってくる会社のことです。主に商社ですが、食品メーカーが帳合先になることも結構あります。
ロット
色んな意味で使われることがありますが、主に「1回に作れる製品の量」を指します。PB商品で「最低ロット」といえば、「1回作れば絶対この量は出来てしまう」もしくは「これだけ作らないと採算が合わないからこの量は1度に買ってほしい」といった意味になります。
NB品で在庫が沢山ある場合、「一度に購入・配送できるのが○○個からです」みたいな意味でロットという単語が使われることもあります。結構ややこしいです( ゚Д゚)
SKU
SKU=「商品数」です。Stock-keeping Unitの略です。これはお店(小売店)が絡むと使われやすいです。100SKUは100種類の商品を販売しています、のような意味になります。
色々書いていて思ったのですが、会社によってよく使う用語も異なるし、開発やマーケは他社からの転職組もいるので人によっても変わってくるんですよね。色んな食品メーカーさんのお話を聞いたら面白そうですよね(´▽`)
では、今回はここまで!読んでいただきありがとうございます!
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