火曜ドラマ「この恋あたためますか」からみるコンビニ商品開発の理想と現実

仕事

こんにちは!食品メーカーで商品開発をやってます、みりあです!

突然ですが、最近放送されている火曜ドラマ「このあたためますか」ってみなさんご存知ですか?

 

スイーツ好きなコンビニバイトのヒロインが、SNSを通じて「大手コンビニの商品企画担当」に抜擢され、商品開発に奔走する

・・・というなんとも奇抜な(失礼)ストーリーで面白いんですよ( *´艸`)

 

食品の商品開発を題材にしたドラマは度々放送されることがありますが、コンビニスイーツに焦点を絞ったものは珍しいですよね。

みりあ
みりあ

コンビニ向けに似たようなスイーツを開発したことがあるので、ついつい気になって見ちゃいます。

 

今回は、そんな「このあたためますか」で見られる商品開発の様子から、実際の食品メーカーで行われている商品開発の理想と現実について語りたいと思います。

商品開発の楽しいところや辛いところもメーカー目線で紹介するので、興味がある方は是非見ていってくださいね。それではいきましょう!

コンビニ商品開発の理想と現実

コンビニ企画担当と、メーカー開発担当の関係は?

ドラマ内では、ヒロイン(コンビニ企画担当)デザートメーカー開発担当のお兄さんが毎日一緒に試作開発を行っていましたね。

いい試作品ができたときはハイタッチで喜びを共有したり、会議で試作品を出して評価を受けたり・・・と、仲睦まじく二人三脚で開発を進めていました。

そんな姿をみたみりあのツイートが↓こちら。

そうです、現実ではこんな感じで淡々と「依頼⇒試作」の繰り返しで、企画者との絡みはほぼありません・・・。(もちろん会社によって例外はあると思いますが)

みりあ
みりあ

顔も知らないんじゃ、甘い恋なんて生まれようもないですね 笑

【よくあるコンビニ商品開発の流れはこんな感じ!】

「コンビニ企画担当」がこんな感じの商品が欲しい!という試作依頼を出し

「メーカー営業」が開発担当に依頼内容を伝える

「メーカー開発担当」試作品を作り、コンビニ企画担当に送る

「コンビニ企画担当」試食や社内会議に出す

採用or不採用が決定し、大量生産へ

こんな流れで商品化まで進んでいきます。

ドラマ内でも購買チームと協力してチョコを買い付けるシーンがありましたが、あんな風に他部署の人と関わる事も多いですよ!

試作開発はあんなに大変?

ドラマ内では、シュークリームのクリーム・シュー生地を何パターンも変え、1日何十個も試作していました。

あれだけの量を毎日作るなんて・・・と思うかもしれませんが、試作の大変さに関してはおおよそあんな感じです(;’∀’)

私の場合は、原料を0.1%ごとに刻みながら変えつつ試作するなんてこともよくありますし、そのたびに試食して味を確かめる必要があります。

ただ個人的には作るよりも食べるほうがしんどいですね。特に甘いものは繰り返し食べてると気持ち悪くなるので、ドラマを見ると思いだしてうわあ・・・ってなります(´;ω;`)

あとは、開発のタイムリミットがあるのが大変リアルでいいですね。酷いときは3日で作って!なんてことも・・・現実は小説より奇な(ry

 

みりあ
みりあ

流石に毎日深夜まで試作をやったりはしませんし、あんまり遅くまで調理してると社内でも目立つのでやり辛いです 笑

 試作品が採用されないことなんてあるの?

これは、全然ありますよ!渾身の試作品が会議で一蹴されるなんてしょっちゅうです。

試作に時間がかかったものにダメ出しされるのは悲しいですが、逆にOKがでて採用までたどり着いた時の嬉しさはひとしおですね!

ドラマ内では社内コンペで2つの試作品を比べてを商品化する方を決めていましたが、実際の現場では複数社の商品をいくつも並べ、その中から1つだけ採用!なんて厳しい例もあります。

何度採用見送りになっても作り続けるのが開発の仕事なので、ある程度メンタルが強い人じゃないときつい仕事かもしれませんね(;´・ω・)

 

みりあ
みりあ

私も毎回落ち込みますが、翌日にはなるべく忘れて次の試作を頑張るようにしています!

 

原価とかって大事なの?

ドラマ内で、「シュークリームの原価が高くて論外だ、作り直して来い」と言われて原価カットに苦労するシーンがありましたね。

現実の開発でも原価の設定は非常に大事です!

原価が商品企画に合わないと、売っても赤字になる商品が出来てしまいます。

【開発で大事な条件とは】

  • かけられる原価の上限
  • 工場で再現できる製造工程
  • 保管条件や賞味期限などの設定

などなど・・・

原価を削るために、安い原料を探したり、添加物を上手に組み込んだり色々工夫をして作っているのです。

ただ、やはり安い原料は美味しくなかったり品質が安定しないことも多いので、「安くて美味しい」の実現は難しいですね。無添加で・・・とか言われてしまうともう厳しいです 笑

 

辛いところもあるけど、商品開発は面白い

ドラマ「この恋あたためますか」の内容から、商品開発についてなんとなくわかっていただけましたでしょうか?

もちろんドラマとして成立させるために簡略化されている部分も多いですが、私は「商品開発の泥臭さ」が伝わる内容でいいなと思いました。笑

とにかく試作には手間がかかるし根気もいるし、加えて開発期間のタイムリミットもあるからしんどいですが、それを乗り越えて商品化した時は気持ちいいですよ!

 

それでは最後に理想を1つだけ・・・

 

みりあ
みりあ

私もあんなイケメン&美女まみれの開発室で働いてみたい!!

現場からは以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

ちなみに、「このあたためますか」はTBSの動画配信サービスParaviで見逃し配信をしているので、気になる方は見てみてはいかがでしょうか。(最初は無料で見れますが、2週間後までに解約しないと月額がかかるので注意です!)

 

この記事を書いた人
みりあ

食品メーカーで研究開発職やってます!管理栄養士国家資格有。主な話題は食品/仕事/お金や生活/趣味について。趣味はゲームとウサギです。
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